2022
2月

環境コラム「ご存じですか?」

バレンタインデーはフェアトレードチョコを

文・山川文子

2月14日のバレンタインデーが近づき、デパートやスーパーには特設のチョコレート売場ができています。通販サイトにも「今年のおすすめは〇〇!」「今年はおうちでバレンタイン」といったコピーが並びます。「ブランド」「予算」「贈る相手」「チョコの種類」といった検索機能の充実ぶりには驚かされます。

カカオ豆の産地は?

バレンタインデーの主役であるチョコレートの原料・カカオ豆の産地はどこかをご存じでしょうか?
生産量が最も多いのはコートジボワールで、ガーナ、インドネシア、ナイジェリア、エクアドルと続きます。発展途上国が上位を占めており、その多くの取り引きでは、生産者に対して適正な金額が支払われていないのが実態です。チョコレート以外にも、コーヒー、紅茶、バナナなどの食品や、コットン、花、サッカーボールなども同様の問題が指摘されています。

フェアトレード

この問題を解決しようと始まったのが、フェアトレードです。フェアトレードは、直訳をすると「公平・公正な貿易」。途上国の製品や原料を、適正な価格と対等な関係で継続的に取り引きをすることです。これによって、途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指しています。
フェアトレード商品を探すためには、「国際フェアトレード認証ラベル」*1が表示されているかどうかをチェックする方法があります*2。これ以外に、フェアトレード商品の一覧を掲載するウェブサイトや、フェアトレード商品のみを販売するお店もあります。

フェアトレード商品は他の商品よりも値段が高い傾向があるため、買うのを躊躇するかもしれません。
今年のバレンタインデーは、義理チョコを二つ買う代わりに、大切な人にフェアトレードのチョコレートを送ってみるのはいかがでしょうか?

*1:原料が生産されてから、輸出入、加工、製造工程を経て「国際フェアトレード認証製品」として完成品となるまでの各工程で、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)が定めた国際フェアトレード基準が守られていることを証明するラベル。
ラベルの画像:https://www.fairtrade-jp.org/about_fairtrade/intl_license.php
*2:ラベル表示がないフェアトレード商品もあります。

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山川文子プロフィール

山川文子さんの写真

エナジーコンシャス 代表

執筆や講演を通じて、生活者視点での省エネ、環境に配慮した暮らしの情報を発信。
テレビ、新聞等のメディアでも広く活躍。

東京都地球温暖化防止活動推進センター(クール・ネット東京)顧問
一般財団法人省エネルギーセンター 上級技術専任職(国際業務担当)

[資格]
・消費生活アドバイザー(内閣総理大臣及び経済産業大臣認定)
・家電製品総合アドバイザー(一般財団法人家電製品協会認定)

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