2021
5月

環境コラム「ご存じですか?」

高校教科書 ~日常生活から学ぶ~

文・山川文子

電力の料金プランを比較

2022年度の高校教科書の検定結果に関する新聞記事を目にしました。
日常生活とつながりを持たせたものや、一つのテーマを深く掘り下げるような内容とする教科書が目立つとのことです。
中には、エネルギーや環境に関するものもあります。
数学のある教科書には、2つの電力会社の料金プランを比較する問題が取り上げられています。教科書の中身は見ていませんが、毎月固定されている基本料金と、使用量に応じて決まる従量料金の単価を基に、どちらのプランの電気代が安いかなどを試算する問題なのでしょうか? このような実生活で活かせる学びの題材であれば、数学はもっと楽しい教科になると思われます。

日本の将来のエネルギーを議論

地理総合のある教科書では、「日本のエネルギーの将来を考える」をディスカッションのテーマとして展開しています。日本を含めた世界各国のエネルギー自給率、太陽光発電・風力発電の設備利用率、国際送電網の有無などのデータや、日本の発電電力量やその電源構成の推移グラフなどを示した上で、将来の展望として、「化石燃料中心」「原子力発電との共存」「再生可能エネルギーに迅速に移行」の3つの意見のメリット、デメリットを議論し、自分の意見をまとめる、というものです。
これはまさに、現在検討されている新しい「エネルギー基本計画」に関わる内容です。学習後は、この問題に関するニュースが身近に感じられ、関心が持てるようになるでしょう。

意識や行動の変化

他にも、家庭科では、SDGs、プラスチックごみの削減、フェアトレードなどが取り上げられています。これらを学習した後に、コンビニのレジ袋が有料になったことについて、あるいは、スーパーにある少し値段が高いフェアトレードのチョコレートを目にしたときに、高校生の意識や行動がどう変化しているのか、興味深いです。
これらを検証していくことも必要と思われます。

過去のコラム

2023
12月 最終回
11月 家電売り場に見る品揃えの変化
10月 ご存知ですか?“デコ活”
9月 地球沸騰化の時代に
8月 肉の消費がもたらす温暖化
7月 エアコンの自動制御で電力ひっ迫に貢献
6月 高効率給湯器への移行
5月 省エネデータの任意開示が始まる
4月 脱炭素社会の実現に向けて 省エネ法を大幅改正
3月 節電プログラムに参加してみました
2月 寒くない家が当たり前に
1月 気候変動の被害に特化した基金を創設 
2022
12月 自分ごととしての脱炭素化
11月 ラベルレスのペットボトル飲料
10月 東京都 新築住宅への太陽光発電設置を義務化
9月 ホテルのエコ進行中
8月 フードバンクを支援するには
7月 量り売りで食品ロスを削減
6月 簡易なツール利用を行動のきっかけに
5月 使い捨てプラスチック製品を減らす
4月 「食べ残したら持ち帰る」が当たり前に
3月 有機農業の普及
2月 バレンタインデーはフェアトレードチョコを
1月 電力・ガス会社の省エネ情報を採点
2021
12月 COP26が開催 ~「1.5℃目標」に向かって~
11月 ファッションをサステナブルに
10月 気候変動の最新報告書が公表される
9月 プラスチックを対象にした新しい法律
8月 カーボンニュートラルに向けた取り組み
7月 改正温対法
6月 SDGsをもっと身近に 169のターゲットの日本語コピー
5月 高校教科書 ~日常生活から学ぶ~
4月 ゼロカーボンシティ宣言
3月 検針票のペーパーレス化
2月 この冬 電力需給がひっ迫
1月 SDGsとわたし達の暮らし
2020
12月 温室効果ガス 新たな目標
11月 集合住宅の断熱化
10月 不便の益
9月 宅配便の再配達
8月 石炭火力発電所

山川文子プロフィール

山川文子さんの写真

エナジーコンシャス 代表

執筆や講演を通じて、生活者視点での省エネ、環境に配慮した暮らしの情報を発信。
テレビ、新聞等のメディアでも広く活躍。

東京都地球温暖化防止活動推進センター(クール・ネット東京)顧問
一般財団法人省エネルギーセンター 上級技術専任職(国際業務担当)

[資格]
・消費生活アドバイザー(内閣総理大臣及び経済産業大臣認定)
・家電製品総合アドバイザー(一般財団法人家電製品協会認定)

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