環境コラム「ご存じですか?」
検針票のペーパーレス化
紙の検針票からウェブでの確認に
自宅の新聞受けに、電気の1月分の検針票(「使用量のお知らせ」)と一緒に、「3月分から紙の検針票の配布を終了する」との案内が入っていました(東京電力エナジーパートナーの「従量電灯B」プラン)。今後の電気料金や使用量は、パソコンやスマートフォンからウェブサイトで確認する方法に変更されます。
今後も紙の検針票(無料)を希望する場合は、東京電力エナジーパートナーへの申し出が必要です*。
スマートメーターで遠隔検針
検針票のペーパーレス化は、全国の電力会社で進められています。
その背景には、新しい電力量計(スマートメーター)が普及してきたことがあげられます。スマートメーターには通信機能がついているため、毎月の電気代計算の基になる使用量を、検針員が各戸のメーターでチェックすることなく、遠隔で確認できるからです。
省エネのためには
電気料金等を確認できる東京電力エナジーパートナーのウェブサイトは既に利用できるとのことで、早速見てみました。操作は簡単で、紙の検針票にある情報が、見やすくレイアウトされていました。
しかし、毎月の電気料金や使用量をウェブサイトで確認する人がどの程度いるでしょうか? わたしは多くないと予想しています。
紙の検針票は、省エネのためには大いに意味があることでした。たとえ「ちらっ」とではあっても、電気料金や使用量を「見る」「知る」ことが、行動につながるからです。
省資源につながるとは言え、省エネのツールでもあった検針票のペーパーレス化は残念です。
*電力の小売全面自由化以降にできた料金プラン(自由料金プラン)の場合は、もともとウェブサイトでの確認を原則としており、紙の検針票は有料としている電力会社が多い。
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山川文子プロフィール
エナジーコンシャス 代表
執筆や講演を通じて、生活者視点での省エネ、環境に配慮した暮らしの情報を発信。
テレビ、新聞等のメディアでも広く活躍。
東京都地球温暖化防止活動推進センター(クール・ネット東京)顧問
一般財団法人省エネルギーセンター 上級技術専任職(国際業務担当)
[資格]
・消費生活アドバイザー(内閣総理大臣及び経済産業大臣認定)
・家電製品総合アドバイザー(一般財団法人家電製品協会認定)